道民にとっては近くて遠い青森県。北海道在住の私が青森県を旅行した際のコースを交えて、青森県の魅力的なスポットをご紹介していきます。
北海道から青森へ
青森県を調べると、観光スポットがかなり充実していることがわかります。あっちもこっちも行きたくなってしまいますが、今回はどうしても行きたかった恐山・十和田市現代美術館・温泉をメインに行程を決めました。
シルバーフェリーにて
苫小牧西港 ↔︎ 青森県八戸までのフェリーは1日4便あるようです。本当は室蘭 ↔︎ 青森市までの津軽海峡フェリーにしたかったのですが、こちらは1日1便と少なく時間の都合が合わなかったため断念。初日に恐山へ行く予定なので津軽海峡フェリーの方が近いんですけどね・・・。とはいえ深夜11:59発はありがたい!仕事を終えた後でも乗れるので助かります。
船の中は?
ターミナルでチェックインを済ませてから、車はドライバーと共に所定の場所で待機し、他の同乗者はターミナルの待合室で待機しそこから乗り込みます(ドライバーと一緒に車で乗り込んでも大丈夫な模様。推奨はされていませんが)。
船内は天井低めでコンパクトな作りですが綺麗です。係の人が各所にいて部屋はこちらですよ〜と丁寧に教えてくれるので迷うことはありません。
お部屋は安価な2等寝台Bを選択していました。正直なところとっても狭いですが、ベッドであることと、カーテンがひけて最低限のプライベートな空間が確保できる点はいいところかな。荷物が多い人には向かないでしょうね(しまっておくところはないです。足元に貴重品入れはあります)。ゆっくりくつろぎたい方はA以上を選択した方が無難でしょう。
※船は運行時間によって異なるため、少しずつ作りが違います。私が乗ったのは行きがシルバーティアラ、帰りがシルバーエイトでした。
船内にはお風呂もあります。乗船してからの数時間と、降りるまでの数時間しか使用できませんが、雰囲気で言うとビジネスホテルの温泉という感じです。コンパクトな作りですが、大浴場と洗い場(ボディソープなど備え付き)、脱衣所、ドライヤーなどちゃんと揃っています。私は乗船前に温泉に入ってきたので、朝の洗面所として使用したくらいですが、波に揺られながらお風呂に浸かるというのも貴重な体験ですね。
お部屋を出てエントランスへ行くと、両サイドから外へ出ることができました。早朝の美しい海を見ながら心地よい風を浴びて海を見るのもいいものです。船は結構な速度で進んでいました。こんなに速いのか!とびっくりします。
穏やかな海でしたが、揺れは結構感じました。酔いやすい方は注意ですね。横になっているとあまり酔いませんが、起き上がって頭を上にすると、ふらふら〜っとなり途端に酔いそうになります。景色を見て気を紛らわせるといいかも。
朝は八戸でモーニングを食べて大満足。早速恐山へ出発!
フェリー基本情報
シルバーフェリーHP:https://www.silverferry.jp/
苫小牧西港 ↔︎ 青森県八戸市 1日4往復(所要時間:7時間30分〜8時間30分 便による)
津軽海峡フェリーHP:https://www.tsugarukaikyo.co.jp/
室蘭港 ↔︎ 青森港 1日1往復(7時間)
函館港 ↔︎ 青森港 1日6往復(3時間40分)
函館港 ↔︎ 大間港 1日2往復(90分)
青函フェリーHP:https://www.seikan-ferry.co.jp/
函館港 ↔︎ 青森港 1日8往復(3時間50分)
恐山
八戸フェリーターミナルから車で約2時間半。道内旅行に慣れていると結構すぐだなと感じます。
むつ市の街中から山道に入り、急なカーブや坂道などを超えて15分くらいと割とすぐに到着。白い岩だらけの景色が広がります。ちなみに恐山は活火山ですよ~。煙がもうもうと至る所から吹き出しています。
外観
歴史を感じさせる立派な門。阿吽の像が左右に配置され、厳かな雰囲気です。木造で細部に渡り彫刻が施されていて、まるでアートのよう。門を抜けると、大きな本堂が見えます。こちらも素晴らしい彫刻が彫られています。本堂にくっついて右に伸びているのが、宿坊かな?5月ごろから閉山されるまで宿泊することができます。

参拝の仕方
まずは本堂でお参り。軽く一礼をし、静かにお賽銭を入れて、胸の前で合掌し、心の中で静かに祈りや感謝を伝えます。最後に一礼。
ここは「死んだら恐山に行く」と言われる、多くの信仰が集まる場所。死者の魂が安らかでいられるように祈り、生かされていることへの感謝を伝えました。
地獄めぐり

境内には1周約3kmの参拝コースがあります。と言ってもルートは人がたくさん歩いて道がついたという感じの道です。決まったルートはなく、歩き方は自由です。
火山ガス(硫黄の煙)が噴き出す白い岩だらけの場所から、美しい湖の砂浜へと景色が変わっていき、これが地獄から極楽浄土への擬似体験ができると言われているゆえんです。
日差しのきつい、岩だらけの急な坂、荒涼とした景色の中、お地蔵様が立ち並びます。お地蔵様に見守られながら、歩くような感覚でした。お地蔵様や像の周辺にはお賽銭が置いてあり、火山ガスの影響で変色したり溶けて岩にくっついている独特な光景も見られます。私もそれに倣い、各所にあるお地蔵様や像には手を合わせてお賽銭を置いていきました。守られているような気持ちになります。
極楽浜

死者の魂が集まる、あの世に一番近いとされる場所。岩場の山を越えると見えてくる、白い砂浜に囲まれた大きな湖。宇曽利山湖(うそりやまこ)が正式名称です。火山成分が溶け込んだ強酸性の湖で、光の当たり方によってエメラルドグリーンやブルーに見えたりします。極楽と言われるのも頷ける美しい光景ですが、少しだけ寂しくも感じます。
震災・戦没者慰霊塔もありました。こんなに遠い場所からでも祈りを捧げてくれる人たちがいることに感動します。祈りはどんな場所からでも捧げることができるんですね。
温泉
門から本堂までの間には、入山料を払った人なら誰でも無料で入れる温泉があります。板張りの床に湯船がポツンとある簡素な建物ですが、源泉かけ流しの温泉で、身を清めることができます。男湯・女湯・男女入替が2つで計4つあります。泉質は濃い強酸性の硫黄泉なので、肌の弱い方は長湯することは避け、目に入らないようにも注意です!
お店など
門の外にはお蕎麦など軽食が取れる場所もあります。食べてはいませんが覗いてみると結構美味しそう。連休だったこともあり、お昼過ぎには満席でした。
隣にはお土産屋さん。参拝でも使えるお線香や数珠、蝋燭などから、タオルやお菓子などのお土産の品もあります。小スペースではありますが、ここでしか買えないものや訪れた記念となるものを買うことができます。私はタオルを買いました。
ここでは基本的に現金払いです。クレカやコード決済は不可でした。お賽銭なども必要なので、硬貨は必須ですね。
参拝しつつもさくさく回りましたが、2時間弱くらいの滞在時間でした。
恐山 基本情報
公式HP:https://reijyo-osorezan.jp/
入山料:900円(団体20名以上からは1人800円)/小学生400円(未満は無料)/ペット不可
開山時期:例年 5月1日~10月31日
参拝時間:6:00~18:00
東北温泉
恐山から引き返してきて東北町。本日のお宿・東北温泉までは1時間半くらいかかりました。のどかな景色を楽しみつつ、住宅が立ち並ぶところにあるこぢんまりとした温泉に到着。事前に調べていましたが、お湯がいいと評判で日帰り客で賑わっています。
お湯の感じ
東北温泉の名物はなんと言っても、日本一黒い温泉。源泉かけ流し100%のモール温泉で成分が濃い!入浴するとびっくり。しっとりツルツルです。乾燥肌でボディ化粧水はいつも塗っていましたが、ここは湯から上がっても乾燥することなく、化粧水を塗る必要がなかったほど。本当にすごい!
お風呂の種類
適温に調整された大きめの浴槽、源泉(47.5度)をしっかり感じられるあつ湯、電気風呂、泡風呂、水風呂にサウナもあります。結構種類が豊富ですね。
注意点としては、備え付けのアメニティがないこと。ボディソープやシャンプーは宿泊者限定で持たせてくれます。日帰り入浴の際は忘れずに!それと北海道ではなかなか見たことがありませんが、シャワーが固定されている昔ながらの作りでした。シャワーの向きはある程度変えられますが持ったりはできません。最初は使いにくかったのですが、慣れればこれでも十分か~と思えます。
脱衣所にはドライヤーもあります。広々としたシンプルな作りでした。
お部屋
宿泊は2階ですが、雰囲気が少し怖いというか寂しい感じ。節電のためでもありますが廊下が薄暗く、田舎の公民館みたいだねなんて家族と話していました。でもお部屋は明るく清潔で、布団もふかふか。よく眠れました。
歯ブラシやテレビ、エアコンなどの空調設備、洗浄機付きトイレと不便はない作りでゆっくりくつろぐことができました。
ごはん
HPを見て気になった黒づくし御膳のプランにしてみました。黒・ブラックにちなんだお料理が出てきます。どれも美味しく、お腹いっぱいに。とにかく品数豊富です。下北地方の郷土料理をアレンジした「けいらん」というお料理がおもしろかったです。竹炭で黒く着色したあんこ入りのお団子?をだし汁と一緒に食べるもの。おやつなの?おかずなの?って感じですがこれが結構クセになる味わい。甘いのとしょっぱいのの組み合わせだからかな・・・
朝食には、近くにある小川原湖で採れたしじみ汁が出ます。これも美味しい。ホッとする和定食でした。それにしてもお米が美味しい。農家だったこともあり、お米には少々うるさいのですが満足いく味でした。
宿泊料金は固定なのか、連休中も変わらずリーズナブルでした。気になる方はチェックしてみてくださいね。
東北温泉 基本情報
公式HP:http://www.touhoku-onsen.com/
住所:〒039-2661 青森県上北郡東北町字上笹橋21-18
電話:0175-63-3715
営業時間:6:00~22:00
料金:大人(高校生以上)400円/中人(中学生)250円/小人(小学生)150円/小学生未満無料
※現金のみです
三沢航空科学館
さて2日目の朝。この日は十和田湖でカヌーをする予定でしたが、強風と雨のため中止に。屋内でも楽しめそうなプランも考えておいてよかった~。ということで東北温泉から約30分の距離にある、三沢航空科学館へ!
どんなところ?

三沢飛行場のすぐ隣にある、ガラス張りの大きな建物。館内にも飛行機を展示しているらしいので納得の大きさです。連休中だったこともあり、キッチンカーが来たりと賑わっていました。
朝イチで訪れましたが、入館するとすでに結構並んでいました。小さい子供連れの親子が多い印象ですが、年配の方や若い友人同士などもいます。幅広い年齢層の方が楽しめる施設のようですね。
展示

館内には歴史的飛行に成功したミス・ビードル号の復元機など、多数の貴重な機体が展示されています。パネルや映像で飛行機の歴史についても学ぶことができます。他にもドローンや宇宙に関する展示、飛行機のミニチュア模型の展示などもあり見応え抜群です。ゆっくり全部見ていたら1~2時間はかかりそうです。
アトラクション
そして忘れてはいけないアトラクション!まずは展示などもすっ飛ばして整理券をゲットするか、すぐに体験してしまうことをお勧めします(人気のものはすぐに締め切られます)。おそらく一番人気は「大空を飛ぼう」ですね。腹ばいの姿勢になってハーネスを装着し、館内の上空に設置されているレールを滑空するジップラインみたいなアトラクションです。ぐるっと一周して戻るだけなのですぐ終わってしまいますがこれがおもしろそう!挑戦するのは大人が多い印象でした。気づいた時にはもう午前中分は締め切りになっていて挑戦できず悔しい!
比較的空いていた「プローブⅣ」を体験してみることに。整理券を取って、時間になるまで展示を見ることができます。5~6人乗れるかな?私は家族と一緒に3人で乗りました。圧縮空気の力で高さ8メートルまで上昇・下降を繰り返す体験装置です。ちょっと遊園地に来たみたいで楽しい。
他にも座席ごと360度ぐるぐる回転する装置などもあり、大変盛況でした。ただアトラクションによっては身長制限がありますので事前にお子さんが楽しめるか確認が必要ですね。
屋外

屋外の芝生の広場(大空ひろば)には、実際に使用されていた日米の軍用機や航空機が10機ぐらい並んでいて、これは無料で見学することができます。遊具などもあるので公園としても無料で楽しむことができますよ。
航空機が並んでいるエリアのさらに向こう側には、フェンスを挟んで三沢飛行場があります。ここはアメリカ空軍、航空自衛隊、民間の三沢空港の3者が滑走路をシェアして使っている日本でも珍しい飛行場です。すごい轟音と共に飛行機が飛び立つところを見ることができます。ここからでも機体が見えますが、科学館の館内にある展望デッキへ行くのもおすすめ。ガラス越しに高い位置から見渡すことができます。ただ、ここからの基地の撮影は禁止です。基地なので配慮しましょう。
三沢航空科学館 基本情報
公式HP:https://kokukagaku.jp/
開館時間:9:00~17:00
休館日:毎週月曜(祝日の場合はその翌日)、年末年始、他メンテナス休館あり
科学館入館料:700円(20名以上の団体1人600円)/18歳未満と高校生以下 無料
駐車場:大空ひろば内の駐車場を使用するため無料。ただし、17:00で閉館するため車中泊などはできません。
十和田市現代美術館
さて本日の目玉、青森県十和田市にある十和田市現代美術館です。三沢航空科学館から車で約40分。
街全体にアートが配置されている十和田市に到着。
展示
注目すべきはなんといっても、ロン・ミュエク作「スタンディング・ウーマン」。



高さ約4メートルの巨大な女性像です。皮膚から透ける血管や、肌の細かいしわまでリアルに再現されていて、息を呑むほどの素晴らしさでした。「老い」や「孤独」がテーマの作品です。じっとみつめていると、これまで重ねてきただろう苦楽が、自分の経験と重なり、人生の重さを感じさせました。これは写真などでは伝わりにくく、実際に足を運び近くで見ることで、見る人それぞれの経験と重なり深く感じ入ることができるはず。アートは結局のところ作者の意図を知るより、自分がどう感じるかだと思います。



他にもおもしろい作品がいくつもあります。暗闇の中、手探りで進んでいき目が慣れてきた頃にうっすらと見える景色など、こんなにドキドキわくわくする美術館はなかなかありません。
1部屋に1つの作品という感じの配置で数はそれほど多くはありませんが、1つ1つをじっくり見て感じ入るにはちょうどいいかもしれません。それほどに不思議でなにこれ!という作品ばかりです。
写真にもある通り、美術館前のアート広場にもアートが配置されています。これは公園なので無料ですが、草間彌生さんの独特な水玉模様のアートがいくつも常設展示されています。
十和田市は街全体を一つの美術館に見立てるプロジェクトを推進しており、メインストリートの官庁街通りの歩道には大型のアート作品が日常の風景として溶け込んでいます。ゆっくり歩きながら散策するのもおすすめです。
十和田市現代美術館 基本情報
公式HP:https://towadaartcenter.com/
開館時間:9:00〜17:00(最終入館16:30まで)
休館日:月曜日・年末年始、他メンテナス・イベントなどで臨時休館あり。
観覧料:一般1800円(20名以上の団体1人1600円)/高校生以下 無料
おわりに
十和田市はバラ焼が名物で、牛バラ肉と玉ねぎを醤油ベースの甘辛たれで味付けし、鉄板で炒め焼にするソウルフードとのこと。ご飯がすすみとっても美味しかったです!やっぱりその土地ごとの名物を食べたいですね〜。旅行の醍醐味!ぜひ挑戦してみてくださいね。
まだまだ行きたいところはたくさんありましたが、それはまた次の機会に。


